【山口建設株式会社 求人特集】社長に会社や経営の思い、従業員に対する考え方などを取材させていただきました。

この記事の目次

本記事は橋本市で建設、土木会社をされている、山口建設株式会社の小西社長に

  • どんな会社で、どのような商品を作っているのか
  • 社長になった経緯
  • 会社に対しての思い
  • 従業員に対する考え方(給与や福利厚生、休みのあり方など)

をインタビューさせていただきました。
ぜひご覧ください。

登場人物

社長:小西 治郎(こにし じろう)

取材:福本 豊久(ふくもと とよひさ)

「自己紹介」をお願いします

福本記者
まず、お名前と年齢、趣味があれば教えてください。
名前は小西治郎です。年齢は今57歳で、今年の誕生日で58歳になります。
趣味は、以前は旅行やドライブが好きで、車であちこち出かけていました。最近はあまり行けていないのですが、また時間ができれば楽しみたいですね。
福本記者
ありがとうございます。

「会社の事業内容」について教えて下さい

福本記者
御社はどんな事業をされている会社でしょうか?
名前のとおり建設会社で、総合建設として幅広くやっています。
その中でも主にやっているのが土木です。
建築は花形だとみんな思うのでしょうが、私はどちらかといえば土木の方が好きで、面白いなと思っているんです。
 
官公庁の工事を受注しながら、近所の方や個人のお客様のちょっとした工事も、タイミングを見てお声がけしてやらせていただく。
メインはどちらかというと土木の会社ですね。
福本記者
従業員の皆さんは、男女それぞれ何人ほどいらっしゃいますか?
女性が4人、男性が私を入れて5人で、合わせて9人です。

「実際のサービス内容」について教えて下さい

福本記者
実際には、どのようなサービスをされているのですか?
土木にまつわる現場で、物を作る仕事です。
内容は幅広いのですが、道路の構造物を作ったり、川の中の構造物を作ったりしています。
 
「この工事を取りたい」と言って取れる入札ばかりならいいですけど、今はそう選べる時代でもなく、工事が潤沢にあるわけでもありません。
とにかく入札、応札をしていかないと、というところなので、その時々のタイミングに左右されないよう、頑張っているところです。
福本記者
そのお仕事は、どのような方がお客様になりますか?
官公庁がメインです。
橋本市や和歌山県、国土交通省といったところがお客様になります。
 
それに加えて、昔ながらのお付き合いで「ちょっとお願いしたい」と言ってくださる個人のお客様もいらっしゃいます。
今の時代でいうと解体の仕事も主流なので、そういった業者さんとのお付き合いも始めていますし、営業面では大阪をはじめ、いろいろな所に顔を出して、まずは会社のことを知ってもらうようにしています。

「お客様との関係づくり」について教えて下さい

福本記者
お客様との関係づくりで、大切にされていることはありますか?
名刺交換をして終わり、というのが一般的な営業の話なのでしょうが、私はここ最近、名刺交換をさせてもらった以上は、もう一度必ず顔を見に行くようにしているんです。
 
「行きます」と言った以上は、実際に行って「来ました」と顔を見せる。
人と少し違う行動をとって、印象づけておきたいという思いがあります。
 
仕事があるところに人が集まるのは世の中の仕組みなので、それはそれでいいのですが、私はむしろ、仕事のない所で出会えたご縁を大切にしたいんです。
 
仕事の付き合いから始まったのではなく、一人の人間としての出会いから始まった関係でいたい。
そう考えると、何もない時にこそ足を運んだ印象は、相手の頭に残るものだと思うんです。
 
まずはちゃんと人として見てもらえるかどうか、信用があるかどうか。
そこから始まった関係が、たまたま仕事につながるのが一番いい形なのかなと思っています。
福本記者
お仕事に対する姿勢として、大切にされていることは何ですか?
お金をいただいて仕事をする以上は、真面目に取り組まないといけないと思っています。
「これぐらいでいいだろう」と手を抜いてしまうと、そこまでの会社になってしまう。
 
ちゃんとした仕事を収めてこそ信用になる、と思いたいんです。
安ければいいというわけでもありませんし、周りはみんな見ていますから、そこは大事なところだと思っています。

「同業他社と比べた強み」について教えて下さい

福本記者
同業他社と比べて、御社の強みはどんなところだと思いますか?
「負けたくない」という気持ちは常に持っています。
ただ、強みというのは、人が評価してくださるものだと思うんです。
 
ある方は評価してくださっても、別の方は物足りないと感じるかもしれない。
だから、他社に負けない技術力と立ち位置は持っておきたいと思いますが、それ以前に、やることをやっていれば評価は人がしてくれるものだと思いたいんです。
 
その上で、社内でいつも言っているのは「自分は人から見られている、という意識を持ちなさい」ということです。
 
よその現場を見て「汚い」「ぐちゃぐちゃだ」と言う人はいますが、それなら自分たちも同じように見られている、と考えないといけない。
人のことをどうこう言う前に、自分は見られているという意識を持てるかどうかで、おのずと結果は変わってくると思うんです。
 
「何を、いつまでに、どうするか」という意識と、「見られている」という意識を持ってくれたら、それが仕事のかみ合う要素になる。
 
技術力は果てしないもので、みんながそれぞれの場所で努力していますから、一喜一憂することはあっても、大事なのはそれを定着させ、継承していくことだと思っています。
 
自分に足りないものは、他人に委ねて協力してもらうのが仕事です。
できないことは協力会社にお願いして、一つの現場を一緒に仕上げていく。
 
「ここの会社ならちゃんと収めてくれる」と分かっている所にお願いする。
その信頼関係を先に築いておくことが、何より大事だと思っています。

「社長になるまでの経緯」について教えて下さい

福本記者
社長になられて、何年になりますか?
4年前になります。
福本記者
社長になられる前は、どんなお仕事をされていたのですか?
この会社では、専務という立場でした。
この会社に入ったのは平成18年の4月で、それまでは大阪でサラリーマンをしていました。
福本記者
もともと、社長になりたいという思いはあったのですか?
いえ、その当時はNO.2を極めたいと思っていたんです。
 
社長というのは、人を引っ張り込むだけの発言と行動を示していればいい、いわばシンボルのような存在だと思っていて。
それをうまくコントロールするのがNO.2の役目で、縁の下の力持ちとして、最後にトップが選べるところまで仕込みをしておく。
 
その屋台骨を支える采配こそ面白いんじゃないか、と思っていたんです。
自分はトップの器ではない、人の後ろ盾になるのは好きなのですが、引っ張る方ではないだろう、と思っていましたから。
福本記者
どういうきっかけで、社長になられたのですか?
先代が病気で亡くなって、必然的に「やってくれないか」という話になったのが、きっかけなんです。
 
今こうして立場をいただいて、正直、葛藤がないわけではありません。
「先頭を歩いていて、後ろを振り返ったら誰もいなかった」という裸の王様にはなりたくない。
だからこそ、みんながそれぞれに成長してレベルが上がってくれれば、心配ないと思えるんです。

「これまでで大変だったこと」について教えて下さい

福本記者
社長になられてから、一番大変だった時期はどんな時ですか?
正直なところ、大変だと思ったことはない、というのが本音なんです。
やることはたくさんありますが、それを大変だと思ったことはありません。
 
むしろ、暇で何もすることがない時の方が、落ち着かないんです。
忙しいのは仕事があるということですし、暇な時こそ「今できることは何か」を考えるべきだと思っています。
 
暇なのではなく準備期間だと思うようにしています。
仕事を取った時にすぐスタートが切れるよう、書類一つでも片付けて整理しておく。
発想を少し変えるだけで、やることは同じでも意味合いが変わってくると思うんです。

「社長業を続ける支え」について教えて下さい

福本記者
今まで社長業を続けてこられているのは、何が支えになっていると思いますか?
自分で言うのもなんですが、人の上に立つ以上、下の者を守るという意識だけなのかなと思います。
逃げ出すのは簡単ですが、従業員の皆さんがいるということは、その家族もいるということですから、責任があると思うんです。
 
頑張った分の対価はきちんと返してあげたいと常々思っていますし、真面目にやってくださった分は、適切な報酬は得たいと思っています。
 
10年ほど前は「60歳までに引退しよう」と思っていたのですが、コロナなどで時代が大きく変わりました。
今は10年一昔ではなく、3年一昔くらいのスピードだと感じます。
 
ついていくのは大変な面もありますが、ついていかないと取り残されてしまう。
それでも、同じ方向を向いてくれる仲間がいるというだけありがたいですし、前を向くことができます。
そこが本音の支えなのかなと思います。
 
人数が何百人いるから大きい会社だ、ということではなく、少ないからこそ、これだけの売上や利益がある、という方がかっこいい。
そのためには、どれだけ意思疎通ができるかが大事だと思っています。

「大切にしている価値観」について教えて下さい

福本記者
社長業をされている中で、気づいた価値観や、大切にしている考え方はありますか?
価値観といえるかは分かりませんが、「自分に置き換えて考える」ということですね。
簡単に言えば、自分が嫌だと思うことは、相手も嫌だろうと考える。
それを相手に感じさせないようにする、というだけのことなんです。
 
これは私自身だけでなく、会社全体でそうであってほしいと思っています。
一人ひとりがその意識を持てば、自ずと自然とそうなっていくはずですから。
 
みんなの意識が上がるということは、スキルが上がるということでもある。
だからこそ、見合った報酬がもらえるようになる、と思いたいんです。

「仕事の社会的な役割」について教えて下さい

福本記者
御社のお仕事は、どんな人の役に立つ仕事ですか?
公共工事は地元密着で、インフラ整備という立ち位置です。
子供からお年寄りまで、みんなが関わってくれているものだと思っています。
 
公共工事の特性として、物はできるだけ地元で買うようにしています。
自動販売機のジュース一本でも、燃料一つでも、地元のガソリンスタンドに頼む。
そうすることで、間接的にでも地域の多くの人に関わってもらえる、という考え方です。
 
中でも、子供たちのことは一番大事にしてあげないといけないと思っています。
福本記者
子供たちを大事にされているのには、どんな思いがあるのですか?
どれだけ人手不足だと言っても、この業界になかなか人が入ってこない。
それなら、子供たちに興味を持ってもらう活動が必要なんじゃないか、と思うんです。
 
好きなことには誰でも没頭しますから、大きな物を人のために作りたいと思う子や、草刈りや掃除に興味を持つ子がいたら、その入り口を作ってあげるのが、私たち大人の役目だと思っています。
 
実際に、今の現場の周辺でいろいろな取り組みをさせてもらっています。
九度山町では、教育委員会を通じて、小学生全員にLEDライトと笛のついたキーホルダーを、幼稚園や保育所の子にはクマのぬいぐるみのようなハンドタグを、全員に渡させてもらいました。
 
ちょうど会社が受けていた工事が「通学路」の歩道整備だったので、そこに紐づけたんです。
工事の案内板に子供の通学の絵を入れてみたり、全校生徒の前で一言ご挨拶させてもらったりもしました。
 
感謝状をいただいたり、町の広報に載せてもらったりもして、ありがたかったですね。
年末に公民館で子供たちのクリスマス会があると聞いて、分け隔てなくお菓子を差し入れしたりもしました。
 
工事で送り迎えの親御さんにご迷惑をおかけしているという気持ちもあったので、そうした配慮が何かにつながればいいな、と思ってやっています。
自分が子供の親の立場だったら、やっぱりそういうのは嬉しいですから。

「仕事のやりがい」について教えて下さい

福本記者
お仕事の面白みややりがいは、どんな時に感じますか?
自分でこうしようと思って動いた時に、結果が出ると嬉しいですね。
一つ、印象に残っている話があります。
 
大阪に本社のある会社が、近所のホームセンターを閉店するという情報を耳にしたんです。
何のつてもなかったのですが、担当の方の連絡先が分かったので、直接電話をして「名刺一枚でも置きに行きたいので、お時間をください」とお願いしました。
 
最初は相手も構えていましたが、「朝一番でいいなら伺います」と言うと、断る理由もなかったのでしょうね、時間をくださったんです。
 
「5分か10分しかないよ」と言われながらも、名刺を渡して顔を見てご挨拶させてもらいました。
ダメ元だったのですが、後日「一度、見積もりでもどうですか」と電話をいただいたんです。
 
すぐ仕事になるわけではなくても、名刺交換のその先で相手から連絡をもらえる。
それがやっぱり嬉しいですし、諦めなければ結果が見えることもある、と感じた出来事でした。
 
黙って待っていても仕方がないなら、動いた方がいい。
「行きます」と言って行けなかった時に後悔したこともあるので、後で言い訳をするくらいなら「今動こう」と思っています。

「未経験でも大丈夫か」について教えて下さい

福本記者
御社のお仕事は、経験者でなくても問題ないですか?
はい、問題ありません。
前向きで自発的なやる気は次のステップとして、まずは真面目で素直な方であってほしいと思っています。
 
というのも、他の会社のルールが固定概念になってしまっている方は、変わるのが難しいんです。
「前の会社ではこうだった」という言葉から入ってしまうこともある。
 
もちろん、良いことを持ち込んでくれるのはスパイスとしてありがたいのですが、郷に入っては郷に従え、という考え方です。
大人しいということではなく、人としてあるべき姿が素直であってほしい。
 
それさえあれば、前を向いて考えていきたいという方は、いつでも歓迎です。
どのみち一から教えることになりますし、素直に受け入れて行動に移してくれれば、それが伸びていく。
それが結局、自分たちも楽になっていく方法なんです。

「入社してすぐの仕事」について教えて下さい

福本記者
入社された方は、最初どんな仕事から始めますか?
まずは適性を見ないと分からない、というのが正直なところです。
面接では本人が「どういうことをやりたい」という希望を出してくれると思うので、それを尊重しながら見ていきます。
 
例えば西村さんの場合は(※最近入社した従業員様)、施工管理を主に覚えたいという話だったので、そこから始めてもらいました。
現場が好きなのか、管理もやってみたいのか。
 
こちらから見て「問題ない」と思えば、実際にやってみようという話も出てきますし、その時の適性を見極めながら、提案する形で進めていきます。
一方的に決めても仕方がないので、本人の意思は先に尊重してあげるべきだと思っています。
福本記者
入社してすぐは、いろいろな仕事を経験してもらうのですね。
そうですね。
人は緊張感を持っていても、はじめの1週間から10日ほどは頑張れますが、それ以降は自然とその人らしさが出てくるものなんです。
 
だから、一方的に評価するのではなく、入社して1か月ほど経った頃に、一度ゆっくり話す場を持つようにしています。
お互いに面接をしているようなもので、働く側から見ても「この会社はどうかな」という思いはあるはずですから。
 
その時に「続けたい」と思ってもらえたら、そこからまた一緒にやっていく、という考え方です。

「仕事の覚え方」について教えて下さい

福本記者
仕事のスキルは、どのように覚えていくのですか?
私の考え方は、一度目はきちんと教えます。
ただ、二度目は同じことを聞かなくてもいいように、メモを取るなり、覚える姿勢を持ってほしい、ということです。
 
分からなければ、まず自分で調べてみる。
私自身、ネットのない時代に、分からない言葉を何かで調べて、どうしても分からない時に人に聞きました。
そうやって自分で導くまでの過程を経た答えは、忘れないものなんです。
 
「どこに何が載っているか」まで全部を覚える必要はなく、「あれはあの本だ」とさえ分かれば見れば済む、ということも教わりました。
 
技術面は、まず現場で先輩と一緒に「どんなことをやっているか」を見ることから始まります。
ただ「ぼんやり見る」のか「なぜこれをやっているのかを考えて見る」のかで、大きな差が出ます。
 
分からないことは、現場に来てくれている協力会社のスペシャリストに聞いてもいい。
見て覚え、聞いて選択肢を増やし、経験が増えれば「こうした方が楽なんじゃないか」という発想も出てくる。
それを社内の週間打ち合わせで共有しながら、みんなで進めていくんです。
福本記者
言われたことだけをするのではなく、自分で考えることが大事なのですね。
そうですね。「なぜそう思ったのか」を聞いて、理由があるなら、それは立派な選択肢です。
雨が降ったらどうするか、降らなかったらどうするか。
先々のカレンダーを見ながらいろいろな場面を想定していくのが現場の仕事なので、自分で考えて発展させていく力は、そのままスキルになると思っています。
 
言われたことしかしなければ、失敗しても「言われた通りにしただけ」で終わってしまいますから。
福本記者
仕事を教える時は、どのような方がサポートにつきますか?
今のところは私が中心ですが、私でなくても、同じ道を通ってきた者であれば、思ったことを伝えればいいと思っています。
週の打ち合わせで現場の進捗や問題提起を共有しているので、目先の段取りだけでなく、次のステップまで考えられているかどうかも、タイミングを見て声をかけるようにしています。
福本記者
一人で仕事ができるようになるまでは、どのくらいの期間がかかりますか?
どれだけ数をこなすか、そしてどれだけ他人のことまで共有できるようになるか、だと思います。
1か月の工期の工事を一から十まで見ることもあれば、半年や一年かかる現場もあります。
 
一人で一本を担当すれば、一年かけて一から十を覚えることになりますが、うちは少人数で、誰かが誰かを補えるように、週の打ち合わせでみんなの現場を共有しています。
そうすると「自分は二つ、三つ経験している」という感覚になっていく。
 
一人で仕事ができるようになるまでは、年月でいうなら、最低3年くらいでしょうか。
ただ、件数が増えたからといって過度なストレスを感じるものでもないので、まずは安心してお仕事をしてくれたら問題ないと思っています。

「仕事に向いている人」について教えて下さい

福本記者
この仕事に向いている方は、どんな方だと思いますか?
自分のことを考えられて、周りも見渡せる人が一番適していると思います。
 
施工管理は人を動かす職種なので、コミュニケーションはとても大事です。
友達との会話では自然に話せるのに、仕事となると急に構えてしまう。
その使い分けはもったいないと思うんです。
 
人前に出て場数を踏んでいけば乗り越えられることなので、「後ろは私が持ってあげるから、怖がらずに行っておいで」と思っています。
福本記者
仕事の進め方で、大切にしている考え方はありますか?
みんな「楽をしたい、遊びたい」という気持ちは持っていますよね。
それなら、いかに仕事を早く終わらせて自由な時間を作るか、という発想ができるかどうかだと思うんです。
 
例えば5日間でと言われた仕事を、二人で協力して、少し遅くなってでも3日で仕上げれば、残りの2日は自由に過ごしてもいい。
やることをやっているのですから。
 
私自身、若い頃にそうやっていました。
オンとオフさえきちんと分ければ、それはサボりではありません。
 
現場が早く終われば会社の経費もかからず、その分を本人の対価として返してあげられる。
物事は難しく考えるから難しいだけで、単純に考えれば単純なんです。
福本記者
逆に、この仕事に向いていないのは、どんな方だと思いますか?
自分で勝手に壁を作ってしまう方でしょうか。
小さな山でも、自分で「高い山だ」と線を引いてしまうと、乗り越える力も成長も生まれにくいと思うんです。
 
与えられた仕事は、よほどのことがない限り、責任をもってやり切る。
それが社会で当たり前の考え方だと思っています。
 
官公庁との契約では自分の名前を出して管理していることもあるので、好き嫌いで途中で投げ出すわけにはいきません。
そういう責任感を持てるかどうかは、大事なところだと思います。

「これからつくりたい会社の雰囲気」について教えて下さい

福本記者
社長として、これからどんな雰囲気の会社にしたいという理想はありますか?
自分が「この会社に来てみたい」と思える会社にしたいですね。
そうでないと、選んでもらえませんから。
 
自分が来たいと思えない会社に、他人が来るはずがない、と思うんです。
向上心を持ち続けたいと思える仲間がいる会社であってほしい。
田舎であっても、いろいろな人と出会って、それが刺激になる会社は楽しいはずですから。
福本記者
逆に、こんな雰囲気は避けたい、というものはありますか?
文句や責任転嫁ばかりの会社は避けたいですね。
「言った、言わない」という生産性のない話は、あまり好きではありません。
 
そうならないために大事なのが、普段のちょっとしたコミュニケーションです。
10人に一言ずつ声をかけて、10通りの答えがきちんと返ってくるかどうか。
 
疑問を感じた時に、それを半日も一日も放っておくと、疑問が疑念に変わってしまう。
だからこそ、日頃から気軽に話せる関係でいることが大事だと思っています。
福本記者
今の会社は、どんな雰囲気だと思いますか?
みんなよく話してくれていると思います。
立場上、私には言いにくいこともあるかもしれませんが、「早く言っておいでよ」という気持ちで待っているつもりです。
言葉を選ばせてしまうのは下の者の方なので、こちらは威張るつもりもありません。
福本記者
どんな人柄の従業員の皆さんが多いですか?
みんな素直で真面目だと思います。
この年齢で社長になれるように、年齢は関係なく、置かれた立場でその人のポジションが決まるだけだと思っています。
 
新しく入る方に対しても、みんなが気にかけて声をかけてくれる。
だから、本人が一人だけ浮いてしまうことがなければ、自然とみんなと共有していける。
そこは、新しく入る方にとっての安心材料になるのかなと思います。

「給与について」教えて下さい

福本記者
従業員の皆さんにとって、給与はどうあるべきだと感じますか?
みんな生活がありますから、最低限これくらいは必要だろう、というものはあります。
その上で、仕事とその対価を自ら求めていくような方であれば、金額を先に決めるより、お互いに話し合って決めていけばいいと思っています。
 
分かりやすい例でいうと、工事の成績評価があります。
工事が無事に収まって竣工検査を受けると点数がつくのですが、その点数に応じて手当をつける、という目安を作っているんです。
 
守るべきところは守り、そこからの+αは本人の努力次第。
年間を通してバランスを見ながら、その時々の内容に応じて話していけば、大きなズレは生じないと思っています。

「休みについて」教えて下さい

福本記者
従業員の皆さんにとって、休みはどうあるべきだと思いますか?
休みは休みとして、きちんと取るものだと思っています。
今年の4月からは週休2日制も導入しました。
 
プライベートの予定があるように、仕事にも段取りがあります。
休みたいなら、いつ休むかを現場や会社に伝えて、不在の間のことを誰かに共有しておけばいい。
それさえしっかりしておけば、良いも悪いもないと思うんです。
 
暑い日に無理をして残業するくらいなら、早く帰って休んで、翌日また元気に出勤する。
それがオンとオフだと思っています。
福本記者
家庭の事情で急に休む必要がある方や、育児・介護と両立する方には、どのように対応されていますか?
臨機応変に対応してあげないといけないと思っています。
前もって分かっていることは相談してほしいですし、突発的でどうしようもないことなら、その時は休むしかありません。
 
その時は、会社への報告はもちろん、一緒に現場をやっている人にも一言「ごめん」と連絡するのが礼儀だと思うんです。
そうすれば、みんな「いいよ、助けてあげる」という気持ちになりますから、そこはお互いさまだと思っています。
 
そして本人も、普段から健康管理を大事にしてほしい。
「今」を軽んじて後で大事になり、みんなに迷惑をかけるくらいなら、今できることは今のうちにしておく。
その意識が大事だと思っています。

「福利厚生について」教えて下さい 

福本記者
今ある福利厚生で、特に大事にしているものはありますか?
ちょっとした気遣いくらいのものですが、年末にはクリスマスケーキを一人一つずつ持って帰ってもらったり、10月頃には新米を一人30キロずつ渡したりしています。
 
近所の方が野菜をくださったら、みんなに分けたり、柿や桃をいただいたら、その時々でまとめて持って帰ってもらったりもしています。
これが福利厚生と言えるのかは分かりませんが、一緒に仕事をしている仲間ですから。
 
その後ろには家族がいる。
30キロのお米が、その家族にとってどれだけありがたいか、と思うんです。
 
大きく格好をつけて一度にたくさんやっても、続かなければ意味がありません。
続けること、継続することが一番の課題ですが、それができるのは、仕事があって、それに見合った対価があるからこそだと思っています。
福本記者
これから整えていきたい福利厚生はありますか?
社員が何を望んでいるか次第だと思います。
みんなで決めるなら決めればいいですし、会社に体力がある限りできることをしてあげたい。
お互いの立ち位置の、ギブアンドテイクなのかなと思います。

「従業員の皆さんへの思い」について教えて下さい

福本記者
これまでのお話も、従業員の皆さんを大切にされているからこそだと思います。従業員の皆さんは、社長にとってどんな存在ですか?
言葉にするのは難しいですね。
ただ、いてくれるから仕事ができているのは、当然のことです。
 
うまく歯車を合わせていくには、固まった年代ではなく、バランスよく人材が育っていってくれるのが、会社にとって一番いいと思っています。
年齢層が高くなった時に若手が薄いと、技術を継承する受け皿がなく、発展性がなくなってしまいますから。
 
平たい言葉で言えば、「よき理解者であり、よきパートナー」。
理解して協力してくれるからこそ、会社があるのだと思っています。

「これからつくっていきたい会社」について教えて下さい

福本記者
最後に、そんな従業員の皆さんと、これからどんな会社を作っていきたいですか?
単純なことなのですが、何かにつけて笑って話ができる会社が、一番いいと思います。
 
ギスギスして、消去法で人のあら探しをするような会社は、発展性がないと思うんです。
普通に笑って、楽しいと思える会社。
それが全てなのかなと思います。
 
そして、家族の方が「あの会社に行っていて安心だ」と思える会社であってほしい。
本人が働きに来るということは、後ろにいる家族の「行ってらっしゃい」という言葉が活力になっているはずですから。
 
家族も含めてバックアップしてもらえる要因が揃っていれば、うちは安泰だと思っています。
福本記者
お話の中で、社長が仕事の技術だけでなく、人との信頼や従業員、そのご家族まで大切にされていることがよく伝わってきました。「みんなが笑って話せる会社をつくりたい」という言葉に、御社らしさが表れていると感じます。本日はありがとうございました。

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